「午前10時のママ」

午前10時のママサムネイル

全36頁

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日帰り旅行に出かけたはずのママが突然帰ってきた。美由はママから「タイムスリップした女の人」のお話を聞くが…。

主人公は美由(お留守番していた小学生の女の子)ですが、ママが美由に語る『劇中劇』が物語のメインになっています。ということで、テーマはずばり、タイムスリップです。

タイムマシンやタイムスリップを扱った作品はいっぱいありますが、昔からずっと気になっていたことがありました。しかし「私が気になっていること」をメインに扱った作品はあまりないようで、あってもとても軽い扱いで流されてしまっている、みたいな感じで。自分としては、そここそがタイムスリップで起こり得る一番の重要問題点だと思っているので、自分なりの形で描いてみることにしました。

もう一つ気になっていたのが、タイムネタといえば歴史を改編する側の視点から描かれることがほとんどで、じゃあ改編された側から見たらどうなるの?ということ。もし、オリジナルだと思っていた自分の歴史が、実は誰かによって既に改変された歴史だったとしたら…? 自分は本当は…××だったとしたら? そんな観点からも楽しんでもらえたら幸いです。

この作品には大きな冒険は出てきません。歴史上の人物に介入して日本史や世界史を大きく変えるような大冒険はありません。タイムスリップで行うことは些細な1点のことのみに集中しています。でも登場人物から見たら、それが世界より何よりも大事なことなんです。そしてそれが私がこの作品で描きたかった「タイムスリップの問題点」でもあります。なお、当初は美由視点からのみの話にするつもりでしたが、それでは『劇中劇の登場人物』に救いを作れないので、全体をいくつかのセクションに分けて視点を切り替えながら話を進めるという方法を取ってみました。

1つのエピソードのみに焦点を当てた1点集中ものですが、こんな切り口のお話もあってもいいのではないかと思います。

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