花舞 / ラフ絵から線画をクリーンアップ

今回はいつもと違う方法で線画を作ってみました。

まずラフを描いて、それをシャープペンなどでトレースしたものをスキャンして使うのが普段の方法。が、トレース後の線画より、トレース前のラフ画の方がいい線や表情が出ているのはよくある話。今回もトレース画が気に入らなかったので、思い切ってラフ画の線をそのまま生かす方法にチャレンジしてみました。

まずは用意したラフ画をグレースケールでスキャンして保存します。ラフの状態ではご覧の通りの有様。

ラフ状態のアップ。線も入り乱れて何が何やら状態ですが、最初に描いた時の勢いはそのまま生きています。これを下の状態にクリーンアップします。

基本的には新しく描くのではなく、「スキャンした線をそのまま生かす」なので、余計な線や重なっている線を「取り除く」作業から始めてみます。一番いいと思った線を残し、他の線は消しゴムで消していきます。が、なにせラフなので、消していくと線が途切れてしまう箇所も出てきます。そういうところはスポイトで色を拾って適当な太さのブラシで描き足していきます。あくまでもクリーンアップのための作業なので、「描く」というよりは「補修」という感じですね。

で、そうやって整えてみたのがこの状態。
おお、なんか、形になってるようじゃないか～。

人物部分のクリーンアップ終了。上のラフと見比べると、まるでちゃんと出来てるようだぞ（笑）。

ここに来て、バックの花の模様が気に入らなくなったので、急遽アドリブでチューリップに変更。それも下書きなしでタブレットでいきなり一発描きしてしまうという暴挙を実行。自分で自分の行動が読めないであります。こんなことで大丈夫か～。

ファイルを人物、花、葉の３つのレイヤーに分けて、下準備完成。ベタ塗りしてある部分は後でマスクとして使います。ここまでの作業は全部フォトショップにて行ってます。この後、ペインターに移し、いつもの要領で塗りに入ります。